【きくちゆうき】100日後に死ぬワニ【が最悪だった件】

数日前に【面白い!】「100日後に死ぬワニ」を科学する【話題性】という記事を書いた。私はなによりもその作品性と100日後にくる「死」に魅力を感じていた。しかし、100日目に私の想像を超える「作品の終わり」を目撃したのであった。

100日間この作品に費やした「時間」を潰された感覚を憶えたのは私だけではないはずだ。

この先は書きなぐる形でこき下ろすので、「100日後に死ぬワニ」を素敵な思い出にしたい人はこの先は読まないことを推奨する。



100日目に突然のファンタジーと現実

私は100日目に死ぬワニの終わり方を楽しみにしていた。ワニがどんな死に方をしてもこの作品が完成すると信じていたからだった。朝起きて早速SNSを検索するとパチモンが流れてきて「いつ更新なんだ!」と思っていた20時ごろようやくその最終回が更新された。

最初に読んだ瞬間「ん?どゆこと?死んだってことでいいのよね?」と思ってしまった。今まで「リアルなあるある」な日常を99日感見てきて、「ワニ」という存在に自分を投影し、自分自身に降りかかるかもしれない不幸という「悲しみ」を楽しみにしていた。

 それなのに最後は「ネズミ」が主観に代わり「ワニ」の存在は抽象的なもので「死」を間接的に表現した。ほんとは、「死」を近くに感じる作品のはずなのに、急に「死」が遠くになってしまった。「リアル」を体感したかったのに「ファンタジー」にされたことで急に突き放されたように感じてしまったのだ。


さらに残念でならないのはその後の告知ツイートである。

わずか約1時間後に出された彼のツイートはいきものかがりとのコラボ曲「生きる」の公開、「書籍化決定」、「映画化決定」、「グッズイベント決定」。。。


正直、興ざめだった。


作品を読んで「?」だったのに余韻に浸れずに告知が流れて「あ、お金かー。そうですかー」と感じてしまった。

周りの反応も作品とは違う「きくちゆうき」自身の批評にになってしまったのがとても見てい。だれも「100日後に死んだワニ」というコンテンツについて批評がされなかったのだ。だれもワニについて話さない。終わってすぐに話題になり始めたのが「プロモーションの仕方」。電通が関わっている、結局金儲け、クリエイターにだってお金は必要だ。などそんなことを伝えるためにこの作品は作られたのだろうか?そんな結末を望んで私たちはこの作品を100日感も読んでいたのだろうか?

その後、水野良樹(いきものがかり)ときくちゆうきがライブ配信でこの騒動についてコメントを行った。内容は、泣きながら友人の死の物語であったと語り。プロモーションのタイミングを間違えた、電通の関与について説明を行った。

その動画も拝見したが私の気持ちは1ミリも変わらず、通してこの作品に関わった時間が無駄であったと感じたのだ。


作品を作って自分で壊したクリエイター

ものづくりというのは公開すると色々な意見や思惑などクリエイターの周りには常につきまとう。私もアニメ制作をとおしてオンエア中の視聴者の声にはとても影響されるものだということは承知している。

ただ、その中で作品として貫かなくてはいけない事は必ずある。

「100日後に死ぬワニ」のメッセージが死を通して「日常の大切さ」を伝えたいのであれば、なおのこと大切にして欲しかった。お金を稼ぐことは何も悪くないし払いたいと思っていた。ただ読者に作品の余韻に浸る「時間」を与えずに「お金稼ぎという現実」を用意した演出は煮え湯を飲まされた気分である。

ただでさえ「死」という深いテーマを扱い、また身近な友人の死という壮絶な思い出から創作された作品にも関わらず、「お金」の流れの臭いを残したコンテンツにしたのはとても罪深い。

どんなに今後悔していたとしても彼は紛れもなく「死の商人」だと言い切ることで終わりとする。

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