【面白い!】「100日後に死ぬワニ」を科学する【話題性】

今回は100日後に死ぬワニを科学する。

今話題のきくちゆうきが送るこの読みたくなるインパクトとはなんなだろうか。


「あるある」と「なんか悲しい」

私がこのイラストを読んだ時に感じたことは、「あーわかるー」という共感と「え?でもなんで?」という疑問でした。ゆるさと強烈な「死」というメッセージに思わず「あるある」の先に悲しさが溢れ出してきて、「明日は何か起こるの?」と楽しみで仕方ない。

この作品の一番の面白いところは「100日」の期限で「死ぬワニ」という字面で繰り広げられる「ワニくん」のなんの変哲もないただの日常生活だ。要素を剥ぎ落とすとただのフリーターが仕事に悩み、恋に悩み、友達とラーメンにいったり、嫌なことがあったりと1日にあった出来事を4コマ漫画にしている。


抽象的な「近似値の掛け算」と「相違の掛け算」


あーわかるという「日常」×「4コマ」×「動物」という時間的にも精神的にも解放された【ゆるさ】の掛け算にさらに大きな「100日後に死ぬ」と、明確に強烈に【時間的な終わり】が示されたドキッとする感覚が大きく背反することで面白い引力を生み出している。

「日常」のあーわかる、「4コマ」の読みやすさ、「動物」の可愛さに、気持ち的に豊かな気持ちになっても「100日後に死ぬ」と現実に戻される。

この状態がすでにこの企画はまさに勝っているのだ。


彼にどんな「死」でも彼の日常は「記憶される」

どうワニくんが死んだとしてもこの99回の日常は意味あるものになる。読者も知らず知らずにたくさんの「わかる」からワニくんに感情移入しているのだ。そしてラストに待つ「死」にたくさんの「わかる」に価値が生まれる。「日常」に価値が生まれるのだ。

この「100日後に死ぬワニ」は死ぬことによって日々の日常が大切であるというメッセージが込められた作品なのだ。そして、その作品の引力に魅せられ大切な日常に気づくことができて私はきくちゆうきの「生命」を体感することになるだろう。

あと4回で終わってしまう「ワニくん」と「100日後に死ぬワニを読んでいるわたし」の最期に立ち会えることはすごく楽しみですごく幸せだと感じる。

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